【SNS採用の成功事例 Vol.9】トリマーの現実 | 好きだけじゃ続かない

こんにちは!中小企業診断士の西村星彌(合同会社CLEMA)です。
今回ご紹介するSNS採用の成功事例は、ペットホテル・トリミングサロンを全国展開する「ONE LUKE」の採用アカウントです。
アカウント名は、
という、非常に印象的なもの。
ここでまず注目したいのは、アカウント名に企業名をそのまま前面に出していないことです。
最近、伸びている採用SNSのトレンドとして、企業名をそのままアカウント名に使わないケースが増えているように感じます。
以前、当ブログでも取り上げ、現在も継続的にアクセスがある「私が働くところみてて」は、名古屋の不動産会社「ルームセレクト」の採用アカウントです。
また、「就職したらどう森みたいな職場だった件について」は、都内の美容クリニック「アイビークリニック」の採用アカウントです。
どちらも、アカウント名だけを見ても、企業名はすぐには分かりません。
「トリマーの現実|好きだけじゃ続かない」というアカウント名は、まさにその入口設計が非常に上手い事例だと感じます。
本日は、このSNS採用アカウントが持つ強さを、SNS採用に取り組む中小企業の視点から、3つのポイントで紐解いてまいります。
Contents
企業名ではなく「求職者の本音」をアカウント名にしている
まず繰り返しになりますが、このアカウントで最も注目すべき点は、アカウント名そのものです。
「トリマーの現実|好きだけじゃ続かない」
この一言には、トリマーとして働く方、あるいはトリマーを目指している方の本音が詰まっています。
トリマーという仕事には、非常に魅力的なイメージがあります。
ワンちゃんやネコちゃんと関われる。
好きな動物に囲まれて働ける。
手に職をつけられる。
お客様に喜んでもらえる。
自分の技術でペットをかわいくできる。
こうした魅力は、間違いなくトリマーという仕事の大切な一面です。
しかし一方で、現場で働く方にとっては、きれいごとだけでは済まない現実もあります。
体力的にきつい。
給与面に不安がある。
休憩が取りづらい。
職場によっては人間関係が大変。
好きな仕事なのに、このまま続けられるか不安になる。
このような悩みを抱えている方も少なくないはずです。
多くの採用アカウントは、ここで企業側が言いたいことを発信してしまいます。
「スタッフ募集中です」
「楽しい職場です」
「アットホームなサロンです」
「動物好きな方歓迎です」
もちろん、これらも間違いではありません。
しかし、SNS採用では、最初の入口としては少し弱い場合があります。
(特に「アットホームな職場です」はブラック企業の代名詞になってますよねw)
なぜなら、それは会社が言いたいことであって、求職者が心の中で感じている言葉ではないからです。
最初は「このアカウント、自分に関係がありそう」と思ってもらうことが大切です。SNSを伸ばすテクニック「自分ごと化」ってやつですね。
企業名をそのまま出すよりも、求職者の悩みや理想をアカウント名にした方が、視聴者の興味を引けるケースがあります。
これは、最近のSNS採用における重要なトレンドだと感じます。
採用アカウントっぽくないからこそ、見てもらえる
SNS採用で難しいのは、「採用が目的であること」と「採用っぽく見せすぎないこと」のバランスです。
特にTikTokやInstagramのようなSNSでは、最初から「求人募集」「説明会開催」「社員募集中」といった投稿を出しても、スルーされやすいのが現実です。
求職者は、求人媒体を見るときは「仕事を探すモード」になっています。
しかし、SNSを見るときは、多くの場合「暇つぶしモード」「情報収集モード」「なんとなく眺めるモード」です。
この状態の人に対して、いきなり求人広告をぶつけても、なかなか見てもらえません。
だからこそ、SNS採用では、まず採用アカウントっぽくない形で興味を引く必要があります。
ただし、ここで絶対に誤解してはいけないことがあります。
採用アカウントっぽくないことと、採用導線がないことは、まったく別の話です。
SNS採用は、バズらせるだけでは意味がありません。
どれだけ動画が伸びても、プロフィールを見たときに何の会社か分からない。
求人情報への導線がない。
問い合わせ先が分からない。
応募方法が分からない。
会社の魅力が伝わらない。
これでは、採用にはつながりません。
大切なのは、入口は採用っぽくしすぎず、出口ではきちんと採用につなげることです。
アカウント名では「トリマーの現実」というテーマで興味を引く。
そして、プロフィール欄やキャプション、固定投稿、リンク先で、
どの会社が運営しているのか。
どのような店舗なのか。
どのような働き方ができるのか。
どのような人を募集しているのか。
興味を持った人はどこから応募すればよいのか。
をきちんと伝える。
この設計が必要です。
気になった人が自分で調べる余白を作ることが重要です。
バズらせるだけではなく、プロフィールとキャプションで採用につなげる
SNS採用で大切なのは、動画をバズらせることだけではありません。
もちろん、再生回数が伸びることは重要です。
見られなければ、会社を知ってもらうこともできません。
しかし、採用を目的にしている以上、最終的には応募や問い合わせにつなげる必要があります。
そのためには、動画だけで完結させず、プロフィール欄やキャプションで企業情報や採用情報を補足することが大切です。
今回の場合、アカウント名では「トリマーの現実|好きだけじゃ続かない」というテーマで興味を引いています。
一方で、プロフィール欄や投稿のキャプションでは、運営元がONE LUKEであることや、トリマー採用につながる情報を伝えることができます。
つまり、
「トリマーの現実」というテーマで興味を引く
↓
投稿を見て共感してもらう
↓
プロフィールやキャプションでONE LUKEを知ってもらう
↓
採用情報や応募導線につなげる
という流れです。
ここが弱いと、せっかく動画が伸びても「ただの面白いアカウント」で終わってしまいます。
繰り返しですが、SNS採用は、バズがゴールではありません。
バズはあくまで入口です。
入口では採用アカウントっぽさを抑えて興味を引き、出口ではプロフィール、キャプション、固定投稿、リンク先でしっかり採用につなげる。
この設計ができているかどうかで、SNS採用の成果は大きく変わります。
まとめ:SNS採用は「企業名」ではなく「見たくなる理由」から始める
今回ご紹介したアカウントは、SNS採用における重要な考え方を教えてくれます。
それは、最初から企業名を前面に出すのではなく、まず「見たくなる理由」を作ることです。
「ONE LUKE採用」というアカウント名ではなく、「トリマーの現実|好きだけじゃ続かない」という名前で発信しています。
これは、企業名で興味を引くのではなく、トリマーとして働く人の本音に刺しにいっている設計です。
以前ご紹介した「私が働くところみてて」や「就職したらどう森みたいな職場だった件について」も同じく、企業名を前面に出すのではなく、思わず見たくなる切り口をアカウント名にしています。
このように、最近のSNS採用では、採用アカウントっぽく見せすぎないことが一つのポイントになっています。
ただし、採用っぽく見せないことと、採用導線を作らないことは別です。
動画やアカウント名で興味を引いたあとは、プロフィール欄、キャプション、固定投稿、リンク先などで、きちんと企業情報や採用情報につなげる必要があります。
SNS採用は、バズらせることが目的ではありません。
最終的には、応募や問い合わせにつなげることが目的です。
そのためには、
「入口はコンテンツ」
「出口は採用」
という設計が欠かせません。
今回の事例は、求職者の本音を入口にしながら、最終的には自社の採用につなげるSNS採用の好例だといえるでしょう。
あなたの会社も始めてみませんか?
SNS採用は、始める企業が少ない、始めても途中で諦めてしまう中小企業がたくさんいます。
このブログでは今後も、「中小企業でもすぐ実践できるSNS採用の事例とノウハウ」をたっぷり紹介していきますのでぜひチェックしてくださいね!
採用に悩む企業さまは、ぜひ【リクレマ】のページもチェックしてみてください!
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
次回の更新も、どうぞご期待くださいませ。

保有資格:中小企業診断士(国内唯一の経営コンサルティングの国家資格)
合同会社CLEMA 代表
大手レコード会社、日本酒メーカー、経営コンサルティング会社を経て合同会社CLEMAを設立。SNS採用、SNS集客を中心に中小企業の支援している。公的機関でのコーディネーターも行っており、年間300社以上の中小企業の相談対応を行っている。

