SNS採用支援・運用代行会社の選び方|中小企業が失敗しない5つのポイント
こんにちは!中小企業診断士の西村星彌(合同会社CLEMA)です。
最近、企業の採用活動でもTikTokやInstagram、YouTubeショートなどを活用する「SNS採用」が増えてきました。
それに伴い、
「SNS採用を始めたいけど、自社だけでは難しい」
「運用代行会社が多すぎて、どこに頼めばいいか分からない」
「そもそも内製した方がいいの?外注した方がいいの?」
といったご相談も増えています。
私は、中小企業診断士として経営相談の窓口に立ち、ほぼ毎日のように多くの初対面の経営者や事業者の方から、SNSに関する相談を受けています。
その中で感じるのが、SNSは「内製が正解」「外注が正解」と一括りにはできないということです。
自社にSNSを動かせる人がいるのか。
普段からInstagramやTikTokを見ているのか。
自分たちで発信する時間があるのか。
ここによって、最適な支援方法は大きく変わります。
SNSの運用代行サービスを提供しておきながらなんですが、私は「SNS採用なら、とりあえず運用代行会社に丸投げすればいい」とは考えていません。
大切なのはSNSを運用することではなく、「採用や集客につなげること」だからです。
今回は、SNS採用の支援会社を選ぶ際に確認しておきたいポイントと、そもそも自社で内製化すべきなのか、外注すべきなのかについて、私自身が日々の相談現場で感じていることも交えながら解説します。
Contents
そもそもSNS採用支援では何をしてくれるの?
一口にSNS採用支援といっても、サービス内容は会社によって異なります。
たとえば、
・採用ターゲットの設定
・SNSアカウントの設計
・動画企画
・台本作成
・撮影
・動画編集
・投稿
・数値分析
・改善提案
・社内担当者へのレクチャー
などがあります。
ここで注意したいのが、「動画制作」と「SNS採用支援」は必ずしもイコールではないということです。
きれいな動画を作ることができても、
「誰に見てもらうのか」
「何を伝えるのか」
「見た人をどこに誘導するのか」
が決まっていなければ、採用にはなかなかつながりません。
反対に、戦略だけ立派でも、毎月動画を作って投稿できなければSNSは育ちません。
SNS採用では、
「戦略」
↓
「企画」
↓
「撮影・編集」
↓
「投稿」
↓
「分析」
↓
「改善」
までを継続して回す必要があります。
そのため、支援会社を選ぶ際には「動画を何本作ってくれるか」だけで比較しないことが大切です。
SNS採用支援会社を選ぶ5つのポイント
では、具体的に何を見て選べばよいのでしょうか。
私が企業側の立場で選ぶのであれば、次の5つを確認します。
1.「再生数」ではなく「採用」をゴールにしているか
まず最も重要なのが、何を成果として考えている会社なのかです。
SNSを運用していると、
「10万回再生されました!」
「フォロワーが1,000人増えました!」
という数字は分かりやすく、どうしても目が向きます。
もちろん、再生されることは重要です。
誰にも見られなければ、会社を知ってもらうことすらできません。
しかし、採用SNSの最終目的は再生数ではありません。
会社を知ってもらい、
興味を持ってもらい、
仕事内容や社員について理解してもらい、
最終的に応募や説明会参加につなげる。
ここまで設計する必要があります。
100万回再生されて応募0件の動画より、5,000回再生でも採用ターゲットに届き、応募につながった動画の方が採用活動としては成功です。
打ち合わせの段階で「どうすればバズるか」という話ばかりではなく、
「誰を採用したいですか?」
「現在どの求人媒体を使っていますか?」
「応募までの導線はどうなっていますか?」
と、採用活動そのものについて聞いてくれるか。
これは、一つの判断材料になると思います。
2.会社が伝えたいことではなく「求職者が見たいもの」を考えているか
SNS採用を始めると、多くの企業が最初に投稿したくなるのが、
・経営理念
・福利厚生
・会社概要
・社長メッセージ
・自社の商品やサービス
です。
もちろん、どれも大切な情報です。
ただし、それを求職者がSNSで見たいかは別の話です。
TikTokを開いた瞬間から「御社の経営理念を勉強したいです!」と思っている人は、おそらくほとんどいません。
SNSでは、
「どんな人が働いているの?」
「上司と部下はどんな関係?」
「実際の仕事って大変?」
「若手社員は何してる?」
「残業って本当に少ないの?」
といった、求人票だけでは分からない部分の方が興味を持たれやすいです。
だからこそ、SNS採用では企業目線だけではなく、求職者目線で企画を考える必要があります。
支援会社を選ぶ際には、過去の動画を見るだけではなく、
「なぜこの企画にしたのか?」
まで聞いてみることをおすすめします。
そこに明確な理由がある会社の方が、単なる動画制作ではなく、採用マーケティングとしてSNSを考えている可能性が高いでしょう。
3.実際に誰が担当するのか
これもかなり重要です。
契約前の営業担当者がどれだけ詳しくても、実際に毎月企画を考えたり、動画をチェックしたりするのは別の担当者というケースもあります。
SNSは、企業ごとの差が非常に大きい仕事です。
社員のキャラクター。
社内の雰囲気。
採用したい人物像。
業界特有の事情。
会社として出してよい情報、出せない情報。
こうしたものを理解しながら運用していく必要があります。
特に採用SNSでは、会社の中に入り込んで社員と一緒にコンテンツを作る場面も多くあります。
だからこそ、
「実際に誰が担当してくれるのか」
「定期的に話せるのか」
「採用についても相談できるのか」
は確認しておいた方がよいと思います。
SNSは、人と人で作るものです。
企画書だけでは分からない「担当者との相性」も、意外と重要です。
4.投稿した後の「改善」までやってくれるか
SNSは、最初から正解が分かるものではありません。
Aという企画が伸びると思ったら全然伸びず、なんとなく投稿したBが突然伸びることもあります。
だからこそ必要なのが、投稿した後の分析です。
再生数だけではなく、
・どこまで動画が見られたか
・プロフィールまで来ているか
・どの企画の反応がよいか
・採用ページへ移動しているか
・問い合わせや応募につながったか
などを確認し、次の企画へ反映します。
SNS運用で一番もったいないのは、投稿して終わることです。
「今月12本投稿しました。以上です。」
ではなく、
「この企画が伸びたのはなぜか」
「この企画が伸びなかった原因は何か」
「次は何を試すか」
まで一緒に考えてくれる会社を選びたいところです。
5.契約終了後に「何が会社に残るか」
そして、これは私たちCLEMA(クレマ)が特に大切にしている考え方です。
SNS運用代行は便利です。
企画も撮影も編集も投稿も、すべて外部にお願いすれば、企業側の負担は少なくなります。
ただ、ずっと外部に任せ続ければ、当然ながら毎月費用が発生します。
そして契約を終了した瞬間、
「動画を作れる人がいない」
「何を投稿すればよいか分からない」
「分析の仕方も分からない」
となってしまうこともあります。
これでは、会社にSNSという資産が残りません。
もちろん、社内に担当者がいない企業では、最初から運用代行を選んだ方がよいケースもあります。
だからこそ、自社が内製化に向いているのか、外注に向いているのかを最初に考えることが重要です。
SNSは内製すべき?外注すべき?私が見ている判断基準
経営相談の現場でも、「SNSって自分でやった方がいいですか?外注した方がいいですか?」という質問は本当によく受けます。
私が最初に確認するのは、フォロワー数でも予算でもありません。
「社内に、実際に手を動かせる人がいるか」です。
SNSは、最終的には投稿する人が必要です。
企画を考える。
撮影する。
編集する。
投稿する。
どれだけ良い戦略があっても、手を動かす人がいなければ続きません。
そのうえで、私は大きく次のように考えています。
そもそも普段からInstagramやTikTokを見ないなら、外注がおすすめ
たとえば相談の中で、
「Instagramはほとんど見ません」
「TikTokはアプリ自体そもそも入れていません」
「SNS自体にあまり興味がありません」
という方もいらっしゃいます。
この場合、私は基本的に外注をおすすめしています。
普段からInstagramやTikTokに触れていない人が、毎日SNSを見ている人たちと同じ感覚で企画を考えるのは、かなり難しいからです。
どんな動画が流行っているのか。
どんな編集が見やすいのか。
どこで離脱したくなるのか。
どんな投稿に違和感を覚えるのか。
こうした感覚は、教科書だけでは身につきません。
日頃からSNSを使っているからこそ身につく部分があります。
私の相談経験上では、体感として50代以上の経営者や担当者の方に、このケースは比較的多い印象です。
もちろん年齢だけで判断するわけではありません。
50代、60代でも日常的にInstagramやTikTokを見ている方であれば、十分内製できます。
反対に若い方でも、普段SNSをほとんど使わないのであれば、同じことです。
重要なのは年齢ではなく、「日頃からSNSに慣れ親しんでいるか」です。
SNSは見るけれど、自分で発信した経験が少ないなら「外注寄り」
次に多いのが、
「Instagramは毎日見ています」
「リールやTikTokもよく見ます」
「でも、自分で投稿したことはあまりありません」
というパターンです。
この場合は、外注をおすすめすることが多いですが、内製化できる可能性も十分あります。
見る側としてSNSに慣れていれば、
「この動画は面白い」
「これはちょっと古臭い」
「この編集はテンポが悪い」
といった感覚はある程度持っています。
あとは、その感覚を「作る側」に変えていく訓練です。
撮影方法、構成、編集、投稿の考え方を覚え、実際に何本か作っていけば、徐々に上達します。
そのため、
「社内にやる気のある担当者がいる」
「練習する時間を確保できる」
「会社として半年、1年と継続する意思がある」
のであれば、内製化を目指す価値はあると思います。
一方で、「本業が忙しくて勉強する余裕もない」という状態であれば、無理に内製しようとするとSNSそのものが止まってしまいます。
その場合は、外部の力を借りた方が早いでしょう。
SNSには慣れているけど、時間がないなら「顧問型」という選択肢もある
もう一つあるのが、
「SNSは普通に使える」
「どういう投稿が面白いかもある程度分かる」
「ただ、SNSのために何時間も使う余裕はない」
というケースです。
この場合、私は必ずしも運用代行まで必要だとは考えていません。
企画の考え方や運用方法をアドバイスし、企業側で手を動かしてもらう「顧問型」の支援でも十分対応できるケースがあります。
最近は生成AIを活用することで、
・投稿ネタを考える
・台本のたたき台を作る
・キャプションを作る
・企画を整理する
といった作業を、以前よりかなり効率化できるようになりました。
こうしたAIの使い方も含めてお伝えすれば、「毎週何本も投稿するのは無理」という会社でも、たとえばリールを月2本、継続して出していく程度であれば、自社運用を目指すことは十分可能です。
SNSは、投稿本数が多ければ必ず成功するわけではありません。
無理に週3本投稿して3ヶ月で疲弊するより、月2本でも1年間継続する方が、会社にノウハウは蓄積されます。
つまり、
・SNSに普段から触れていない → 外注
・SNSは見るが発信経験が少ない → 外注寄り。ただし時間と意欲があれば内製可能
・SNSには慣れていて手も動かせる → 顧問型でも十分可能
・社内に手を動かせる人がいない → 運用代行
というのが、私が相談を受ける際の大まかな判断基準です。
CLEMAが「ずっと代行すること」をゴールにしていない理由
合同会社CLEMAでは、「マーケティングで未来の扉をひらく」という理念を掲げています。
社名のCLEMAも、「鍵」を意味する「CLÉ」とマーケティングの「MA」を組み合わせたものです。
つまり、私たち自身がずっとお客様の代わりに扉を開け続けることが目的ではありません。
マーケティングという「鍵」を企業の中に残し、自分たちでも扉を開けられる状態を作る。
これは、SNS採用でも同じだと考えています。
そのため、SNS採用支援「リクレマ」では、単純に投稿を代行するだけではなく、
・採用ターゲットを考える
・企画を作る
・スマートフォンで撮影する
・ショート動画を編集する
・投稿する
・数字を見て改善する
という一連の流れを、企業の担当者と一緒に実践します。
もちろん、すべての企業に内製化を押しつけるわけではありません。
先ほどお話ししたように、社内に手を動かせる人がいなければ、外注した方が合理的です。
一方、社内にSNSが好きな社員がいるのであれば、その人を育てた方が、長期的には会社にとって大きな資産になる可能性があります。
私たちが目指しているのは、「CLEMAがいないとSNSが動かない会社」を作ることではありません。
その会社に合った形でSNS採用を続けられる仕組みを作ることです。
まとめ:SNS採用会社を選ぶ前に「自社でどこまでできるか」を考えよう
SNS採用の支援会社を選ぶ際には、動画のクオリティやフォロワー数だけではなく、
・採用をゴールに設計しているか
・求職者目線で企画を考えているか
・実際の担当者は誰なのか
・投稿後の分析と改善まで行うか
・契約終了後にノウハウが残るか
を確認してみてください。
そして、それ以前に一度考えていただきたいのが、
「自社の中にSNSを動かせる人がいるのか?」
ということです。
普段からSNSを見ない。
投稿した経験もない。
手を動かせる社員もいない。
この状態で無理に内製化する必要はありません。
一方で、SNSに慣れた社員がいて、少しでも運用に時間を割けるのであれば、外部の専門家からアドバイスを受けながら自社で育てていく方法もあります。
大切なのは、「内製か外注か」という二択ではありません。
自社に足りない部分だけを外部から補いながら、無理なく継続できる形を作ることです。
SNS採用は、動画を作ることが目的ではありません。
会社を知らなかった人に見つけてもらい、社員や仕事に興味を持ってもらい、「この会社で働いてみたい」と思ってもらう。
そのための採用活動です。
SNS採用について、一度整理してみませんか?
合同会社CLEMAのSNS採用支援「リクレマ」では、TikTok・Instagramリール・YouTubeショートを活用したSNS採用を支援しています。
すべてを任せたい企業には運用支援を。
社内でSNS担当者を育てたい企業には伴走型の支援を。
すでにSNSを使える担当者がいて、企画や分析について専門家のアドバイスだけ受けたい企業には顧問型の支援を。
企業ごとの人員や経験、予算に合わせて支援方法をご提案しています。
「SNS採用に興味はあるけれど、何から始めればよいか分からない」
「自社の場合、内製と外注のどちらが向いているのか知りたい」
「SNSが得意な社員はいるけれど、正しい方向へ進めているか分からない」
「運用しているものの、採用につながっていない」
という企業様は、まずはお気軽にご相談ください。
初回のオンライン相談では、現在の採用状況や社内体制、SNSの経験などをお伺いしたうえで、「自社でどこまでやるのか」「どこを外部に任せるのか」を一緒に整理します。
無理に運用代行をおすすめすることはございません。
月5万円の顧問支援で十分なのか、伴走しながら内製化を目指すのか、運用そのものを任せた方がよいのか。
現在の状況を踏まえ、リクレマがお役に立てる方法を率直にお伝えします。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

保有資格:中小企業診断士(国内唯一の経営コンサルティングの国家資格)
合同会社CLEMA 代表
大手レコード会社、日本酒メーカー、経営コンサルティング会社を経て合同会社CLEMAを設立。SNS採用、SNS集客を中心に中小企業の支援している。公的機関でのコーディネーターも行っており、年間300社以上の中小企業の相談対応を行っている。

